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約束した時間は、守らなければいけません。

加藤ファームに通うことになって2日目、9時に伺う約束が、8分遅刻してしまいました。その日は、車で30分程掛かる狭山市の畑で作業をしたのですが、危うく取り残されてしまうところでした。

「来ないかと思った」

基本ルールを守らなければ、人は信頼を得ることが出来ません。当たり前のことです。支度を終えていたトラックに謝りながら飛び乗り、車中、愚かな自分を唯々見つめていました。

畑に着くと、トラクターを降ろし、大豆の種まきを行いました。

見習いの私は、トラクターが土を掘り返し種を蒔いた後、四辺形の畑の4辺、種の蒔き始めの部分でローラーが十分に機能しないために種が露出しているところに土を被せたり、重機で対処できない畑の隅の草の刈り残しを半月鍬で鋤いたりしました。
トラックから降りるトラクター 種まきの大豆
トラクターで大豆の種まき 畑の向こうから帰ってくる種まきトラクター
土に埋まらなかった赤い大豆の種を見つけては足で土を被せ、その上を踏んでいきます。畑の隅に生え始めた小さな雑草は土ごと軽く鋤くだけで、枯れてしまいます。
土が被らない大豆の種 刈り残った雑草
炎天下、3時間半程度の軽作業でしたが、都会の怠け者には、正直結構きつい労働でした。

大豆の種は、赤く染めてありました。鳥が種や発芽したての若葉を食べるのを防ぐための一手間で、鳥の嫌う臭いも添加されているそうです。自然に存在しないものには近寄らない動物の習性を利用した、人間の工夫です。素のまま蒔いたときに随分被害にあったそうですが、着色してからは食べられなくなったそうです。


一人作業をしていたとき、畑に隣接する住宅から人が出てきて声を掛けられました。

「加藤さん。老母が今年から耕さなくなった畑に、秋小麦を蒔いて使っていただけませんか」
「私は手伝いの者なので、加藤さんに伝えておきます」

日常を恙無く継続した結果である実績という信頼が、他人に安心を与え、動かすのだと思いました。

その第一歩、初歩の初歩。時間は守らないとね。
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日曜日、入間市二本木にある加藤ファームで汗を流しました。

友人の協力を得て「麦ふみの会」を始め、ご参加いただいた方々に温かく見守られながら、思った以上に楽しく会を運営してきました(参照「小麦の種まき」「めしがうまい」「愉快な一日-麦ふみ・食卓・大豆の選別」「旬の野菜・野菜の旬」)。自分たちの畑を持つという次のステップに進もうと意気込んでいたところ、荻野さんのところでは無理だということが分かり、ここ3カ月、悶々としていました。

そんな私を、加藤ファームの加藤さんが助けてくれました。ここでやればいい、と。

「犬も歩けば、何とかという。歩け、歩け」昔、先輩に叱咤されたことがありますが、目的を持って動いていると急に道が開けてくることがあるようです。自分は幸せだ、と感じました。

午前中は、ゴマ畑の草取りをしました。
ゴマ畑 ゴマ畑 耕運機で草取り中
耕作放棄地を借り受け、何年もかけて畑として再生されています。蜂が、蜜を吸いに来ていました。
ゴマ畑 草取り後 蜂の飛ぶゴマ畑
午後は、その続きをした後、里芋畑の草取りです。
里芋畑 草取り前 里芋畑 草取り後

夕方、ユーカリ林の隣の野菜畑へ移動し、耕運機を入れ、次の耕作の準備のお手伝いをしました。
次は、何を植えるのだろう。
久しぶりに、東京に残る唯一の村、檜原に行ってきました。

武蔵五日市の駅を左折し、檜原街道に入って暫く行くと空気がひんやりとしてきます。「山だな」そう思いました。

畑に行けば誰かいるだろうと勝手に思い込んで2時間ドライブしたのですが、誰もいませんでした。自己中の私は、自分が思ったらそれが現実となる、といつも考え違いをしているので、「説明」や「確認」という人と人との基本動作が出来ていません。学校には通ったのですが、教育は受けなかったようです。

「使えないな。何の役にも立たない。ひたすら時間を無駄にしているな」とぶつぶつ言いながら川に降りてみると、静かでした。雑念がすっと抜けていき、とても清々しい気分になりました。
秋川2 蒼い川 秋川

畑に戻ってみたら、見知った3人が草取りをしていました。直ぐに参加し、午前中だけでしたが、大豆の移植の準備を手伝いました。
檜原の畑 草取り
移植する大豆 移植した大豆
作業中、この一年で檜原は大きく変わろうとしている、と聞きました。都心から若い人たちが移り住み、様々な活動を始められているようです。地元の方が講師で参加するワークショップを開催し、収益をシェアするなどして地域を活性化させる試みも行われています。

そしてアクティブな人たちはネットワークとして繋がり、お互いが協力してイベントを開催したり、日々の作業を手伝ったりしています。共感をコアとしたコミュニティが、形成されつつあるように思いました。

私も参加し、渋谷で打ち合わせ、檜原と何度も行ったり来たりしながら準備した、廃校での音楽祭(参照ブログ「さとやま音楽交流会@檜原村」「春が来た」)の二回目が今年開催されましたが、このコミュニティの方々の協力により、とてもスムーズに行われたそうです。

帰りに、その音楽祭の運営に参加されたカフェ「月見かえる」さんに立ち寄り、美味しいランチをいただきました。ゴウヤ、キュウリ、アボガドとレタスのサラダが印象に残りました。

畑で汗をかき、檜原の済んだ空気を吸い、未来から吹く風を感じました。